福沢絵画研究所 R

FUKUZAWA Art Institute R 1936 → 1941 / 2019 → ????

お知らせ

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福沢一郎旧蔵の
スクラップブックより

パオロ・ウッチェロ
《聖餅の奇蹟》部分

【終了しました】

第3回研究会「さまよえる絵筆」その後

    ... 福沢一郎の「古典」理解とは


今年、板橋区立美術館と京都府京都文化博物館で開催された展覧会「さまよえる絵筆 東京・京都 戦時下の美術家たち」は、これまで詳しく述べられることのなかった 1930 年代後半から 1940 年代前半の「前衛」画家たちの動向を、東京と京都を舞台とし「古典」「地方(郷土)」「レアリズム」というキーワードで、つぶさに検討した画期的な展覧会でした。 福沢一郎はこの展覧会の冒頭で登場します。彼は西洋の「古典」の精神にあらわれた前衛的精神に注目し、同時代の芸術にも活かすべきと考えていました。今回はこの福沢の「古典」理解に 注目し、福沢の周辺作家も含め、展覧会で紹介しきれなかった昭和戦前期における画家たちにとっての「前衛」と「古典」について考えるものです。 その手がかりとして、展覧会の企画者から報告をうけた後、福沢の西洋古典に関する文献を読み、意見交換をしながら、改めて近現代美術史の狭間ともいうべき領域を探索します。


日時:2022年2月20日(日)13:30 - 16:00

開催方法:オンライン会議システム「Zoom」を使用
参加申込方法:このページ下に記載されているお問い合わせ用メールアドレスへ、タイトルに「研究会参加申込」、本文にお名前とご連絡用メールアドレスをご記入のうえ、お送りください。

内容:
1.報告:展覧会「さまよえる絵筆」より
      ...「前衛」画家たちにとっての「古典」とは
      弘中智子氏(板橋区立美術館 学芸員)
      清水智世氏(京都府京都文化博物館 学芸員)

2.福沢一郎文献講読 「古典」と「前衛」
      ◯西洋古典研究の抄訳と解釈 ...伊藤佳之(福沢一郎記念館)
      「『形』の問題」『みづゑ』327-328 号連載、1932 年
      「伊太利ルネッサンスのレアリズム」(一)~(三)『独立美術』連載 1933年
      ◯西洋古典と「いま」の絵画
      「ヨーロッパの伝統的技術への追求と克服、その他」<我が芸術観1>
      『アトリエ』第13巻第1号 1936年1月

3.全体質疑・意見交換など

参加費:無料
定員:先着30名様  

【終了しました】オンラインシンポジウム
「画家の写真資料 保存と情報共有の実際」

福沢一郎記念館では、表題のシンポジウムをオンラインにておこないました。
このシンポジウムは、「R」の第2回研究会を兼ねています。

日時:2021年1月30日(土)13:30 - 16:30

主催:福沢一郎記念館

協力:福沢絵画研究所R

詳細は→→このリンク(福沢一郎記念館ホームページ内)←←をごらんください。
※ シンポジウムの報告ページは→→こちら←←

福沢一郎著『エルンスト』

西洋美術文庫第23巻
アトリエ社、1939年

【終了しました】第1回研究会 福沢一郎著『エルンスト』を読む

アトリエ社の「西洋美術文庫」第23巻として刊行された福沢著『エルンスト』は、ドイツ生まれの芸術家マックス・エルンストとその仕事を紹介する書籍です。しかし、『シュールレアリズム』(近代美術思潮講座第4巻、アトリエ社、1937年)がそうであったように、本書も単に手軽な芸術家解説書にとどまらず、福沢独自の解釈、さらには同時代の芸術へと働きかける姿勢がうかがえるものです。
この研究会は、本書の精読をとおして、マックス・エルンストの芸術のみならず同著に記された事項に関する福沢の興味、関心そして思考を明らかにすること、また同著の「西洋美術文庫」内における特徴や、他の同時代の言説との比較等について意見を交わし、1930年代末の日本における前衛芸術紹介の一側面をさぐることを目的とします。

日時:2019年12月1日(日)14:00 - 16:30

会場:福沢一郎記念館

東京都世田谷区砧8丁目14 https://fukuzmm.wordpress.com/about/
14:00 開始・『エルンスト』の概略:伊藤佳之(福沢一郎記念館)
14:15 基調発表:石井祐子氏(九州大学基幹教育院/大学院人文科学府 准教授)
   「1930年代のエルンスト:その活動と受容」
15:15 研究事例紹介:弘中智子氏(板橋区立美術館 学芸員)
15:30 意見交換
16:30 終了(予定)

会費:おひとり1,000円
定員:先着20名様  

「福沢絵画研究所R」とは

about us

2013年春、画家福沢一郎(1898-1992)の著書『シュールレアリズム』を読む研究会が発足し、4年半にわたって活動を続けました。その有志がふたたび集い、1936年から1941年まで福沢が主宰した絵画研究所の名とミッションを受け継ぎ、次の世代へとつなぐ活動をおこなうため、「福沢絵画研究所R」をつくりました。むこう5年のあいだ、福沢一郎及び周辺の画家たち、さらには日本近現代美術に関する研究会、シンポジウム、ワークショップ等をおこなう予定です。主な活動場所は、福沢一郎記念館(旧福沢一郎アトリエ、東京都世田谷区)です。末尾の「R」には、「Revival」「Reborn」「Rediscover」など、ふたたび福沢の活動を検証し、わたしたちの時代に活かそうという思いがこめられています。

福沢一郎 FUKUZAWA Ichiro

1898-1992

福沢一郎は、1924年から31年までパリに滞在し、古典から前衛まで幅広く美術を学びました。1930年にはシュルレアリスムの画家マックス・エルンスト(Max Ernst, 1891-1976)のコラージュ・ロマン『百頭女』に強い影響を受けた絵画を多数制作し、翌年日本で発表すると、大きな反響を呼びます。以後彼は日本の前衛絵画の旗手として活躍し、若手画家を導く役割も担うことになります。そんな彼が1936年秋、自宅兼アトリエで「福沢絵画研究所」を開設します。この研究所は絵画指導のほか、美術史や芸術論などの講義もおこない、現代の絵画はいかにあるべきか、共に考えることを促しました。ここで学んだ人々には、画家の山下菊二や高山良策、美術評論家の本間正義、紙芝居作家の加太こうじ、上野動物園園長をつとめた林壽郎などがいます。
1941年4月、福沢は治安維持法違反の疑いをかけられて逮捕されます。同時に研究所も事実上閉鎖され、その後も活動を再開することはありませんでした。しかし戦後、かつて研究所で学んだ人々はそれぞれの場で大きく羽ばたき、特に芸術の分野で大きな役割を果たすことになります。彼らが学んだものとは何か。それをわたしたちは、どのように受け継いでゆくべきなのでしょう。その問いは今なお発せられています。

これまでの活動、そしてこれから

past and future

福沢絵画研究所について

福沢一郎が開設した絵画研究所(1936-41)は、描画のみならず理論も重視するユニークな研究所でした。

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福沢の著書を読む会から「R」へ

研究所開設中に福沢が著した『シュールレアリズム』(1937年)を読む研究会は、2013年4月から17年12月までおこなわれました。ここから「福沢絵画研究所R」がうまれました。

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研究会の成果

4年半にわたる研究会の成果は、『超現実主義の1937年 福沢一郎『シュールレアリズム』を読みなおす』として刊行されました。

みすず書房HPへ

これからの活動

2019年秋以降、わたしたちは本格的に活動を開始しました。お知らせは当Webサイトにて。活動の記録は 研究所Rブログ にて。

研究所Rブログへ

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お問合せは右のアドレスへメールをお送りください。
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福沢絵画研究所R 世話人 伊藤佳之(福沢一郎記念館 非常勤嘱託)

Email: info[a_t_m_a_r_k]fukuz-ai-r.com